憑いてます




「でも…。」


嶋谷は本当に心配そうに

春木を見つめている。



担任とはいえ

こんな風に他人の自分

の事を心配する彼に

春木は何とも言えない

気持ちになった。



《俺って人に

恵まれてんだな…。》



「先生。

秋山先生には

後で、きちんと謝ります。


授業をサボるなんて

しちゃいけないけど


そんな顔色で

一人で家に帰るなんて

本当に心配なんです。」



「嶋谷…。」