憑いてます





「…そうクラス担任だ。

春木要。」



「良かった。」



「えっ…?」



「式の最中

視線を感じて

先生を見つけて


自分でもよく分からない

んですけど

何か好感持っちゃって。」


《持っちゃったの?》



そう言われて

困惑する春木に

『彼』は右手を差し出して

こう言った。



「春木先生が担任で

嬉しいです。


嶋谷水城です。


一年間

よろしくお願いします」



《何て爽やかなんだ…。》



そう心の中で呟きながら



「よろしく。」



と手を握り返した

春木だった。





こうして運命の

出会いを果たした二人。




物語は


いよいよ


ここから始まる−…