「いや、まぁ」


と言葉を濁す



ひきっつた笑顔でミルファはごまかした


ごまかせたかどうかはわからないが



そんなふうに話していると一人の女子生徒が話しかけてきた



「貴女達が見たその生徒、もしかして"異端者"じゃなくて?」



「え……?」



ドキッとした


昨日あの長身の生徒は


「アタシらといるとろくなことがないよ」


そう言った



それは"自分達が異端者"だから


そういう意味だったのだろうか?




「昨日先生もおっしゃってたじゃない
図書室の奥には近づくなって」