「…そっか、」


梶君の方を向いて
そう言った。


何故かジーッと
私を見ている。


「練習の邪魔しちゃ
わりぃから帰るわ、」


え…、何か…
もうバイバイするの？


何か寂しいかも…


「…あ、あのっ！」


私は、無意識に
呼び止めていた。


「ん？」


帰ろうとしていた
梶君がこっちを見る。


「よかったら…」


恥ずかしい…


呼び止めなかったら
よかったかも…


「一緒に…帰り…
たいんだけど…。」


「…」


どうして黙るの？
やっぱりダメだよね…