「いえ。不可能ではないとは思うのですが…。逆らえる可能性の方が低いかと。
何しろ、特待生の生徒会副会長任命は特例でして。」
……あ。
そうだった。
私は今、輝先輩とお父さんの会社にいるんだった。
あれ…。今、どんな話をしてたんだっけ…?
「…分かりました。実亜をよろしくお願いします。」
…え?
「ありがとうございます。時間を作って頂き、ありがとうございました。
では、失礼いたします。」
「…!?」
先輩はまた私の手を握った。
そして来た時の様にスタスタと早足。
私は何が何だか…。
ただよく分からなかった。


