中には、スタッフが5人くらい。

「あらっ!蓮夜君じゃない!久しぶり~♪」

「え!?この子が蘭音さんの弟君!?可愛いー!」

スタッフの何人かは蓮と顔見知りらしい。
あ、蘭音さんが入ってきた。

「ホラ!仕事に入るわよ!定置に付いて!」

「あれ!?蘭音さん居たんですか!?」

「失礼ね!今入ってきたのよ!」

「モデル見つかったんですか?」

「連れてきたわよぉ~♪実亜っ!」

蘭音さんがドアに向かって実亜の名前を言う。

「…………。」

が、反応は無い。

「もう、実亜ったら!」

蘭音さんがドアの方にカツカツと向かう。

「実亜!もういい加減諦めなさい!」

「私にモデルなんて無理ですって…(泣)。」

ドアの影に隠れる実亜は、
最後まで蘭音さんに抵抗をしているらしい。

「今さら何いってるの!ホラ!」

蘭音さんが白い腕を掴んだのが見えた。

「きゃあっ!」