――5分後。
輝先輩は熟睡。
ほ…ホントに寝てる…。
私は先輩の顔を覗き込むように床に座る。
普段直視出来ない先輩の顔をガン見。
「…顔キレー…。」
絶対に私より肌綺麗でしょ。
なんだかんだで私、痣とか隠す為に化粧沢山してたし…。
無意識に先輩の頬に触れる。
うわ、スベスベだ。
…また、心臓がドキドキする。私…キモい…。
おかしい。先輩と出会ってから、私が"私"じゃ無くなってる気がする。
誰の目でも欺くことの出来る表情が、輝先輩の前でだけ、出てこない。
先輩の前だと自然と、何かが流れて、溢れてくる。勿論…今も。
ソレは、流れて、溢れてくる"ソレ"は、何だか分からない。
―――でも。
何故か、今。
今、"ソレ"が喉の、それこそ声に出そうな所まで来ていて。
コレは、言葉に出来るモノなの?
コレは、言葉で表せるモノなの?
「……。」
困惑している私とは裏腹に、この…コレを早く音にしたいと思う私もいる。
今なら…言える。
この人に…今なら。


