「降りるぞ。」

エレベーターを降りて、輝先輩に連れてこられたのは見慣れた部屋。
…ここって。

「…生徒会室?」

だよね?え゙っ。逃げ場所ってここ?

「あぁ。とりあえず鍵掛けてあるし。
俺、去年はずっとここに居たし。」

「えぇ…。嘘…。」

「マジで。あんま人来ねぇし。」

へぇ…。

……て、あれ?もしかしなくても先輩と私、2人きりっ!?(←今さら)
…なんでこんなに意識しちゃうんだろう(汗)。し…心臓がヤバい(汗)。

「?どうした?」

ギャーッ!!今話し掛けてこないでぇ(泣)。顔赤くなりそぉ…(泣)。

「いや…何でもありません…。」

顔…。どうか赤くならないで…。

「……そ。俺、眠いから寝る。起きてるなら2時50分くらいに起こしてくんね?」

「へ?あ、はい。って、寝るんですか!?」

私達逃げてる最中なんですけどっ!?

「寝る。どーせ鍵掛けてるし。」

「で、でも。鍵を誰かが借りてきたら…?」

私がそう言った途端、先輩は物凄く深い溜め息をついた。
な…何。

「お前…変なとこ抜けてるよな。その鍵は、今俺が持ってるんだよ。さっき開けただろうが。この鍵で。」

「あ。で、でも合い鍵とかで…。」

「無い。マスターキーももう持ってるし。どのみちこの部屋には誰も入れねぇんだっつの。」

せ…せこっ!!いや、楽だけども!!
輝先輩狙いの女の子…可哀想…(汗)。

「じゃ、俺寝るから。」

そう言って先輩はソファに横になる。
この人、どんだけ眠いの…。