「ひ、輝先輩っ!!どこに行くんですか!?」

必死に走りながら私は先輩に聞く。

「秘密。とりあえずついてこい。」

冷静…って去年も出たんだから当たり前か。それに輝先輩だし。

そう考え込んでいるうちに、体育館を離れ、今は校舎内。

マジでどこ行くのっ!?
そう思った矢先、輝先輩が突然止まる。

「ぅぷっ!!」

で、激突。
…私って、このパターン多くない?

「ホラ、乗れ。」

「ぅわっ。」

腕を引っ張られた。エレベーターの中だった。

…何階に行くのかな。
輝先輩をチラッと見たら目が合った。ドキッとする。

「今、5分経った。あと5分で全校生徒解放だぞ。」

「あ…はい。」

…なんで先輩はこんなに顔綺麗なんだ…。いいなぁ。
私だって綺麗な顔に生まれたかった。

エレベーターはあっと言う間に止まる。