2-S教室。ドアを開けて顔を少し出す。

《ガラッ》

輝先輩…は…。

「あれ?実亜じゃん。どしたん?」

涼司先輩が私に気づいて、話しかけてきた。

「えっと…。輝先輩に体育祭の企画書を渡しに。」

「企画書?あれ。企画って俺じゃねぇ?」

「ホントですよね。」

まったく。なんで私に渡すんだか。

「輝、今机に突っ伏して寝てるんだ。俺が渡しとく。」

「え、いいんですか?ありがとうございます。」

涼司先輩に書類を渡す。
先輩は書類を受け取り、軽く目を通す。