幸せへの道


「……私。お母さんの一番始めの夫…本当のお父さんが大好きだったんです…。」

「……ん。」

「…でも…離婚…したんです…。あんなに仲が良く見えたのに。…何が原因かは、分かりません…。」

なんで理由が分からないの。
家族だったのに。

「おかしいですよね…。原因もろくに分からないなんて。」

何も知らない。
お父さんとお母さんの間に、何があったのか。
何が運命を変えてしまったのか。

「…私、記憶が曖昧なんです。
お父さんとお母さんと一緒にいた頃の記憶が。」

「……なんでだ?」

「…分かりません。でも…お父さんとお母さんが大好きだったってことは、覚えているんです。」

大好きだった。
幸せだった。

そのことは、覚えている。