「…そして、背中ですが…。」
「――っ!あぁ…。どうだった…?」
…空気が張りつめる。
俺が見る限り、かなりの激痛だろう。
「何か熱い液体をかけられたみたいで。若干、ひどい…ですね。」
熱い液体…?
「火傷…ってことか?」
「はい。薬を塗っておきました。痛みは次第に退いていきます。…が。」
曽根崎が眉を寄せる。
「…何かあったのか?」
「……火傷以外に、多数の傷があるんです。火傷と痣以外に。」
……マジかよ…。
実亜はどれだけの怪我を負ってきたんだ。
「擦り傷。切り傷。……これは言いにくいのですが、おそらく煙草を押し付けられた火傷。あの傷の様子では、ろくに治療していません。」
………実亜…。


