幸せへの道


曽根崎は日本でも有名な女医だ。
んでもって奥内家の専属の医者。

俺もガキの頃何度も世話になった。

曽根崎は信用できる医者だ。
だから実亜も大丈夫だろう。

それにしても。さっきの俺はなんだったんだろう。

『俺が守るから。』

初めてだった。人に、それも女にむけてあんなことを言ったのは。

震える実亜を見たら無性にほっとけなくて。見ていられなくて。

気が付けばそう口に出していた。

《ガチャッ》

「輝様。終わりましたよ。」

曽根崎が部屋から出てきた。