「元々は王の妾が住む部屋です」
あまりの答えにアンは固まる。
「え…」
「ああ、気にしないでください。先代の王…私の夫は一人も妾を取りませんでしたから」
女王は嬉しそうにしている。
「あっそ」
アンはそんな女王を放って、ずかずかと部屋に入った。
「なあ、服とかはどうすんの」
「話を聞いてくれない人には答えません」
女王は膨れてそっぽを向いた。
「いや、話っていうかただののろけだろ」
「そうとも言います」
女王が廊下の方を向いていると、小さく声をあげた。
「どうかしたのか?」
「見つけました」
短く答えて女王が手を叩く。
すると女中が数名集まった。
「お呼びですか女王陛下」
「今日からこの部屋で暮らすことになったロイです。まだ不慣れなので世話を少しの間頼みます」
「かしこまりました」
「…以上です。仕事に戻っていいですよ」
女王は女中を解散させた。
部屋に入り、扉を閉める。
陽の光は、気づけばオレンジ色に変っていた。
「女中にあなたの服を買ってきてもらおうと思いましたが…それだとばれるということに気づきました」
「…不便だな」
「あとで買いに行きますか。二人で。お忍びで」
「……いいのか?」
あまりの答えにアンは固まる。
「え…」
「ああ、気にしないでください。先代の王…私の夫は一人も妾を取りませんでしたから」
女王は嬉しそうにしている。
「あっそ」
アンはそんな女王を放って、ずかずかと部屋に入った。
「なあ、服とかはどうすんの」
「話を聞いてくれない人には答えません」
女王は膨れてそっぽを向いた。
「いや、話っていうかただののろけだろ」
「そうとも言います」
女王が廊下の方を向いていると、小さく声をあげた。
「どうかしたのか?」
「見つけました」
短く答えて女王が手を叩く。
すると女中が数名集まった。
「お呼びですか女王陛下」
「今日からこの部屋で暮らすことになったロイです。まだ不慣れなので世話を少しの間頼みます」
「かしこまりました」
「…以上です。仕事に戻っていいですよ」
女王は女中を解散させた。
部屋に入り、扉を閉める。
陽の光は、気づけばオレンジ色に変っていた。
「女中にあなたの服を買ってきてもらおうと思いましたが…それだとばれるということに気づきました」
「…不便だな」
「あとで買いに行きますか。二人で。お忍びで」
「……いいのか?」


