それでも、なるべく母との時間を大切にしようと、仕事が休みの日は家にいるようにしていました。


母も、私と一緒にいるのが楽しいと言ってくれました。


でも、私も年頃の女の子です。


その頃、一つ年上の彼氏が出来たのです。


母のそばにいてあげるべきだと、頭では分かっていたけれど、彼とのデートの方が楽しくて家にいることがなくなってしまいました。

彼も、私の母の事を気遣かってくれましたが、ヘルパーさんがいるからと、夜遅くまでデート。


何ヶ月もそんなことを続け、流石に母に申し訳ないな…と思い始めた頃、母が廻らない口で、私に言いました。


「いい人が…出…来た…なら、いっぱい…遊び…なさい。色…んな…ところに…行って、その人の…いいとこ…悪いとこ…沢山…知って…美柚樹ちゃんが…幸せに…なれる人…見つけなさい」