行くとき少しだけ話した


「なぁ、颯ってやつはお前にとってどんな存在なんだよ」


あたしにとって…


「なくてはならないもの
あの子がいない世界なんて死んだも同然」


大袈裟だけど間違ってない


「そんなの綺麗事だよ…
女なんかみんな裏切る…僕だって見に染みてわかったんだから」


鈴斗くんは苦しそうだった


「でもみんながそうじゃない
あたしをどう思うかは勝手だけどみんなといっしょにしないで」


それからは気まずくて話さなかった