花岡高校物語

「あれ、水原試合は?」

気づいて呼び止める。

「あ、1試合目休みなんだ。
ホントは審判なんだけど、そんなに人数いらねーから」

「そっか…ありがと」

「いえいえー」

さり気ない優しさ。水原はこういうところがめちゃくちゃ人気だ。

でも、もし彼女ができたら、それは彼女の一番の不安要素になると思う。

まぁ、あたしには関係ないけどね。