そして宇宙船は完成する
それは、人類にとって見慣れた外観。
500ミリリットルの赤い筒状の缶である。
リングプルが付いたままではあるが、缶の底になる部分は円錐形に伸ばしてあり、一応ロケット型になっている。
外観上、これと言った特徴はない。
鮮やかな赤に、細く伸びる白いライン。
〇oca-〇olaのロゴもそのままである。
問題なのは、内部構造だと思うが、船首、居住区、動力部、格納庫などになって構成している。
大気圏外の無重力空間で威力を発揮する超電磁モーターは、地球の重力には勝てない。
この船体を、どうやって大気圏外へ運ぶのか!?
相変わらず、問題も疑問点も山積みのままではあるが、とにかく宇宙船は完成したのである。
『宇宙戦缶□カ・コーラ』
第一話
「思い立ったが吉日」
終わり。