本編第六話

「明るい未来」







結局、最後は風に煽られて空き地の隅っこに、どうにか着地した輸送船。



たまたまその光景を近くで目撃していた、パシり3号が飛んでくる。




「隊長?隊長なんですか!?」





静かなモーター音と供に、輸送船の格納庫のハッチが開く。

横面積の三分の二はある、大きなハッチから姿を表したのは、丸い形に、斜めに円筒形の短いパイプのついた、妙な機械だった。



「お?そこにいるのは3号じゃないか!?久しぶりだな~(笑)」


格納庫の奥から出て来た隊長の一言だった。



「わあ~隊長!お帰りなさい!これが例の機械ですか!?」


もの珍しいものを眺めるように、パシり3号はそばでしげしげと眺めている。



「ああ、放射能除去装置だ。完成はしているが、電源に工夫がいるらしい。工場長にチェックしてもらわないとな。」


その問題の電源取り入れ口を示しながら、隊長は語った。


「地球の人間が使っている電源を使用出来るようにしたらしい。俺達は電源なんて使わないからな。ロイズに説明して、作ってもらったんだ。」


淡々と説明する隊長を、うんうんと頷きながら聞いているパシり3号であった。