ピー ピー ピー
『通信をキャッチしました。』
警告音と音声ガイダンスが、コクピット内に響き渡った。
「お?なんだ?」
受信機をオートチューニングにセット。
『こちらは、「てをすりあしをする星」の、管制センターです。未確認の飛行体のパイロットの方は、返答をお願いします。』
「俺達の星って、『てをすりあしをする星』っていうのか!?初めて知ったぞ。」
『未確認の飛行体のパイロットの方………』
「わかったって。
はいはい~こちらは未確認の飛行体のパイロットの方ですけど!ちなみに名前は隊長ですから~!」
『はい。確認しました。我が星の領域に進入しようとしています。不当な進入は許可出来ません。』
「いや、不当ってね~(笑)ふるさとである星に、大切な用事があって帰ってきたんじゃね~か!」
『そうですか。失礼しました。それでは「訪問者」といういうことで登録します。そのままお進みください。』
「隊長、了解!このままお進みします!」
地球のそれより、少し稀薄な大気圏を突破して、母国の圏内に入った。
見たことのある景色だ。
本当に地球と似ているのだ。
「あのあたりに、港があったはずなんだけどなあ~。」
ピー ピー ピー
『隊長さん!応答してください!』
「はいはい、こちらは隊長ですけど?」
『そちらの機体をキャッチしました!自動誘導により、港に入港させますので、操縦モードをオートにセットしてください。』
「自動操縦モードっと………ポチッとな!これでいいのか?」
『っと…。はい。これで結構です。そのまま座席を離れずにお待ちください。』
「あ。出来れば、国防総省のロイズに会いたいのだが。」
『ロイズさんですか!?一応、連絡はしてみますが………。』
「よろしく頼むよ。」

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