戦闘モードのことはさておいて、どうやら制御には成功して、前に進むことは出来た。
しかし、方向が合っているのかわからない。
この宇宙船には、『レーダー』というものがないのである。
「うーん………まあ、どうにかなるんじゃないか?世の中そんなもんだろ?」
さすがは隊長、悟ったような台詞だ。
そんな彼のポジティブが思わぬラッキーを引き込むことになるのである。
快適と言える、出力50%を維持して進んでいると、小さな窓の先に星とは違う物体が!
「おっと!?スピードダウンだ!
気になるものは、確認が必要だからな。
そういう行動が知識を増やすんだよ(笑)」
推進力をカット。
逆進出力を、姿勢をコントロールしながら上げてゆく。
スピードダウンには成功しているのだが、物体はみるみる近づいている!
「お~!?
あれって、まさか?」
隊長が驚くのも無理はない。
それが宇宙船だったからだ。
明らかに見覚えのある赤い船体!
今だに、理由のわからない〇ーラ缶宇宙船だったからだ。
「わーい!仲間じゃないかあぁ~!」