教室に入って理解した。 そもそもの発端は、彼、佐々木くんだった。 多くの女子が隣に座りたいと揉めに揉めた結果、くじ引きになったらしい。くだらない。 「5番は、あそこか。」 一人呟きながら、黒板で場所を確認してそそくさと座った。 「はーー、」お腹と腰、痛くなってきた。もつかな、帰りまで。 でもこの席はいい。 窓際の一番後ろ。 近い他人が少ない方が気が楽だ。よかったなぁ~なんてほくそ笑んでいた。 騒ぎの張本人は、まだ入り口でたむろしている。