男嫌いのファーストキス。




「俺1人暮らしだからさ…」

「そっか」

「座れば?」

「うん…」
机の前に座る私。

「ぉ…。」
消えてしまいそうな微かな声…
そんな声は藤ヶ谷君の。

「ごめん、きこえない。」

「お…俺で良ければさ…あの。全部話してよ。無理に聞くつもりは…無いんだけど…さ。」

「…」
いつの間にか頬を伝う涙。

今日の私は情緒不安定かって自分で突っ込みたくなる。

「あぁ!もう!」

彼は呆れたように優しく私を包み込む。