恋愛ビギナー






そんなことを思ってると、ジュースを持っている氷藤くんが部屋の中に入ってきた。



「カルピスでよかった?」


「あ、うん。ありがと」



そのコップを机の上に置き、ベッドの上に座り、



「こっち来て」



おなじみの心地よい低音ボイスで言ってきた。



もう怒ってないのかな?、と思いながら氷藤くんに近づくと、



「わっ!」



氷藤くんから伸びてきた腕によって、あっけなく体勢を崩れてしまった。



「ひょ、氷藤くんっ!!」


そして、知らないうちに氷藤くんの腕の中。



「なに?」



何事をなかったかのように言う氷藤くん。