早く10時にならないかな、とそわそわしながら待っていると、不意に肩を叩かれた。
振り向いてみると、知らないお兄さんが立っていた。
・・・え、と、どちらさま?
「わぁ!きみかわいいねー!」
第一声がこれ。
それを聞き、わたしは愕然とする。
この人、頭大丈夫?
「誰待ってんのー?」
いちいち語尾を伸ばすの、うっとうしいなぁ・・・
「・・・彼氏」
「えー、彼氏いんの?まーいっか、メアド交換しよー!」
なんだ、この人は。
・・・こんな朝っぱらからナンパですか。
「・・・」
こういう人は無視に限るよね、うん。
「なんで無視すんのー?」
そんなのあんたがうっとうしいからに決まってるじゃん!
