最近のわたしの悩み事。



それは―――、



わたしの好きな人がすごく鈍感なことである。



「はぁ・・・」



「やけにアンニュイな篠原がため息ついた」



「ため息つきたい気分なの」



キミのせいでね。



「ため息つくと幸せ逃げるよ」



それを聞いたわたしは、急いではいた息を吸い込む。


そんなわたしの姿を見て、氷藤くんは笑った。



「篠原、元気ないね?」



わぁ、その原因の人物に心配されたYO☆



「誰かさんのせいでね」



「?」



きょとん、としている氷藤くん。



この場面の‘誰かさん’なんて氷藤くんしかいないでしょ!



あー、鈍感にもほどがある。



それとも、気づいてないふりしてるだけ?



まさか、それはないっしょ。