モモ太郎
「・・・・・・仲間候補かな?」


ゴリラ
「・・・・どうやろ?でも、ポイな。むっちゃこっち見てるし」


モモ太郎
「スルーしよか」


ゴリラ
「いやっ、なんでやねん」

モモ太郎
「なんか、この距離で、既に合わなさそうな気を感じる」



ゴリラ
「なんとなく、分かるわ。ふてぶてしい感じするしな」


モモ太郎
「よし、じゃあこっち側通るか!!」
モモ太郎は、右側の草が生い茂る方を指差した。



ゴリラ
「えっ!?いいんかな?一応話してみるだけでも、いいと思うねんけど」



モモ太郎
「話してみるだけでは、済まなかろう。まあ、仮に、話してみてやで?「やっぱり、お前は仲間に入れたくないんで、では」って、そんなんまかり通らないでしょうよ」



ゴリラ
「そんな露骨な言い方はせえへんよ。てか、こうあからさまに避けるのもどうかと思うで」



モモ太郎
「いや、それは違う。俺はモモ太郎やで?またの名を、プィーツィムァンヌゥ、主人公は、道を決めることが出来るんだよ」



ゴリラ
「そうやろうけど、話に沿うのも主人公やん」



モモ太郎
「いや、まあそうかもしれんけど。俺が、道を決めれるはずだと思うから、そりゃ〜もう、茂みに入るしかないでしょ」



ゴリラ
「・・・・・・やっぱりあかんて、一応話はしたほうがいいって」




モモ太郎
「かったるいね君、ゴリラのクセに」



ゴリラ
「いや、ゴリラのクセにってよく分からんけど、流石に可哀想やと思うわ」



モモ太郎
「そんな可哀想とか思ったら鬼退治なんかできないぞっ――――――駄目だ、やっぱり引き返そう」

モモ太郎は、茂みを少し進んで、向きを変え、ゴリラが居る方向へ向かって歩いて来た。


ゴリラ
「えっ?どうしたん?」


モモ太郎
「鬼より、犯人を退治しようか」

ゴリラ
「犯人?ウンコでもあったん?」

モモ太郎
「ウンコだらけだよバカヤロー!」

ゴリラ
「えー!ちょっと嫌やって!!!踏んだん?!」


モモ太郎
「踏んで無いさ。踏んでて、こんな落ち着いてるわけなかろう」


ゴリラ
「いや、お前やったらあり得そう」


モモ太郎
「流石におめぇ〜ウンコっておめぇ〜踏んで落ち着いてるっておめぇ〜――――踏んだで」