ゴリラ
「えっ!!嫌やってお前っ!!ほんまに?!ほんまに踏んだん!!?」


モモ太郎
「おうよ。そんなんお前、ウンコ踏まな男じゃないで」


ゴリラ
「ちょっ、お前嫌やって!ウンコ踏んで堂々としてる奴と旅したくないって!!!」



モモ太郎
「もういいだろっ!!とりあえず行くよ!!」
モモ太郎は、犬の元へ向かって歩き出した。



ゴリラ
「なんで、そんな堂々としてるん?嫌じゃないん?」


モモ太郎
「すっごい嫌さ。むしろ帰って泣きたいくらい。泣き腫らした目のまま食卓へ行き、飯は喉を通らず直ぐ様箸を置き、風呂入ってシャワーの音で泣き声をかき消す。そして寝る時に枕を濡らすくらいにな」


ゴリラ
「それは、ウンコ踏んだぐらいで落ち込みすぎやろ。失恋並みやん」


モモ太郎
「男はいつも孤独を感じ生きているもんさ」


ゴリラ
「・・・・なに言ってんねん、お前」



モモ太郎
「ああ〜〜誰か。誰かって言っても巨乳で超可愛い人。俺を抱き締めてくれ」

モモ太郎は空を仰ぎ見る。

ゴリラ
「絶っ対アホやわお前。ドエロでバカでクソやわ。お前がウンコやわ」



モモ太郎
「・・・・一気にむっちゃ言われたな。でも、なんか変わり者って感じで嫌じゃないかも。悪い気しねーなおいっ!」


「遅いわ、お前等!」


モモ太郎が肩でゴリラに軽くタックルした瞬間に、不機嫌そうな声でそう言われ、ゴリラとモモ太郎が前方へ顔を向けると、先程遠目で見た、白い犬が目の前に居た。



モモ太郎
「お前にお前と言われたかないね。初対面だぞ、クソ野郎が」