「…やっぱりそうだったのかな?

ハルに言われるまで自分でも
分からなかったよ…今まで。」




そう小さく呟いた
消え入りそうな彼を


“抱き締めたい”


そう思ってしまった。




誰だって見えない傷を
抱えながら生きている


―シュウさん…


あなたはいろんなことを
抱え込みすぎてるよ




「聞いたらいけないって

薄々気付いていました。

すみません、本当に…」




「いーって!

不思議と嫌な感じじゃないんだ

ハル、だったからかな?

お前もいつか俺みたいに

笑い話にできる時が

来ればいいな?」




彼は笑ってみせるけど…




まだ心底笑ってないみたい










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