「なに突っ立ってんだよ

ほら、中に早く入れ。」




目の前にそびえ立つ建物は


どう考えても


一軒家にしか見えない…




いったいシュウさんって
何者なんだ?


どこかのお偉いさん?


それともどこかの組長とか?


いやいや…待てよ?


いくらなんでも


シュウさんに限って


それはないか…、




「1人で百面相してんなよ。笑」




「うぉっ!!」




目の前にシュウさんの顔!


っていうか、




「近すぎません?

もう少し離れてください」




シュウさんと私の前髪が
そっと触れ合う




「あ、あぁ…悪い。

お前、…いやなんでもねぇ」




そういうのが一番
困るんだけどな。




まぁ、私が言える立場じゃ
ないから見逃してあげよう




ガチャッと鍵の開く音が聞こえた




「どうぞ?」




「おじゃま、します。」




これからお世話になる身だから


“よろしくお願いします”


の方が良かったかな?




家全体が優しい花の香りがした




あ、この香り好きかも




「リビングはここの廊下を

真っ直ぐ行ったところな〜

あと部屋のことなんだけど

メシ食いながら話そうぜ?」




マメな人


おせっかいな人




この2つが次についた印象だった










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