―ドンッ




誰かにぶつかってしまった




「…きゃっ、」




「?!

…おわっ!」




正面衝突をしたせいか
鼻を打ってしまった。




すごいジンジンする…




「あ、あの…ごめんなさい。」




「んぁ"?!

あ…あぁ、別に」




そうぶっきらぼうに返された




“冷たいヤツ”




これがシュウの第一印象だった




まさか私達が

好き合って、愛し合う

…なんて

思ってもみなかったよ




「…あぁ!

服が…、」




申し訳なさそうに彼に目をやると




彼も気づいたらしく、




「…マジかよ」




ジャケットにべっとり付いた
ご飯粒がこの悲惨さを物語っている。




「すみません!
すみません!

クリーニング代は払います!」




あぁ、何言ってるの私…




そんなお金あるワケないじゃない




「いや、いいよ…

洗えば落ちるだろうし、」




「…なら、せめてどこかで

そのジャケットを

洗わせてください!」




さっきから自分は何を
言っているのだろう




後先考えずに行動するのが
私の悪い癖でもある




「…じゃあ、近くに

公園があるからそこで

洗ってくれる?」




「はい!

喜んで!」










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