舞台に上がると、お客さんの拍手と共に、和楽器による音楽が流れ出す。 音楽に合わせて、身体を、蝶が舞うように動かす。 演技が中盤に差し掛かったとき、 『お前は何者だ・・・』 そう、頭の中に響いてきた。 私は落ち着いて、 (私は58代目舞姫、神守紫翠。神々をお守りする者。) 心の中で答えた。