「さぁ!それでは、本日のメイン!58代目舞姫のご登場です!!」




司会の人がそう叫ぶ。
ああ、とうとう来てしまった。

「いってらっしゃい。しぃ。頑張ってね。」

楓華に笑顔で頷き、お守りを懐にしまう。
腰に太刀をさし、淡い紫の衣を羽織り、右手に舞扇を持って舞台に上がる。