「しぃ!!」

舞台の裏側でスタンバイしている私に楓華がかけよる。

「楓華!どうしたの?こんなところに来て・・・。」

「ん?これ渡すの忘れちゃって・・・。はいっ!」

楓華から手渡されたのは、黒猫のマスコットだった。

「これ・・・。」

「お守り。しぃに渡そうと思って、頑張って作ったんだよ?」

ジ~ン・・・

「楓華・・・。ありがとう。頑張る。私頑張るから!ちゃんと見ててね?」

涙がこぼれそうなのを必死に我慢する。

「もちろん!ちゃんと見てるからね。」