「ふぅかぁ~!!!」
教室に戻った私は楓華に泣きついた。
「どうしたの、しぃ・・・おでこにタンコブなんか作って・・・。」
「転んだ・・・。」
「痛そ・・・。」
「そんでもってその瞬間を新入生代表の人に見られた。」
「そう、気の毒に・・・って、はああぁぁぁぁああ!?」
「楓華・・・鼓膜破れる・・・。」
楓華がいきなり叫ぶから思わず耳を塞いでしまった。
冷静になって周りを見渡すと、クラス中の注目の的に・・・。
恥ずかしくなった私は、楓華の手を引っ張って、教室の隅に逃げた。
「紫翠!!あんた大丈夫だった!?眼鏡取れてなかった!?」
「う、うん。大丈夫だったよ・・・。」
あまりの気迫に一歩後ずさりする。
「はぁ~。ならよかった。あいつ、咲倉は咲倉財閥の御曹司だからさ、気を付けた方がいいよ?」
「ん。わかった。」
そして彼女は爆弾を落とした。