そして終わった入学式。

教室に戻ろうとした俺の目の前で・・・



三つ編みの女が転んだ。

「・・・。」

(は・・・?)

いきなりの事に固まった俺は、そいつが立とうとしているのに気が付いて我に帰った。

「大丈夫?」

優しく手を差し伸べる俺。

「あ、ありがとうございます。すみません。お見苦しい姿を・・・。」

そう言って俺の手を借りて立つ女。

そいつを見たとき、地味女ってほんとにいるんだなって思った。
今時ありえないビン底眼鏡に三つ編み。スカートは膝下。
そうとう派手に打ったのだろう・・・額が赤い。