「で!王子をなんで好きになったの?」

呼び方がいつの間にか王子になってるし・・・。

「あの腕に抱きしめられると凄く落ち着くし、龍樹の匂いって何か安心するし・・・」

「匂いフェチ?」

「そうかも・・・。でも、一番は・・・」

一番は、地味子である私に、気軽に話しかけてくれた・・・。それが一番嬉しかった・・・。

「初めてだった。今まで楓華意外に普通に話しかけてくれた人っていなかったから・・・。それに、舞姫であることを見破られたのも・・・」

「そっか・・・。私もずっとしぃと一緒にいたけど、話しかけられたのも、正体を知られたことも無かったもんね」