この手、あの手。



「目開けて良いよ」

私はゆっくり目を開けた。


「え……、これ、指輪?」

「あぁ。俺の祖母の形見なんだけど、つーちゃんに渡したくて」


どうしよう、最高に嬉しい……。

私の目には涙が溜まっていた。


「つーちゃん、俺とずっと一緒にいてほしい」

「うん……、私も武志とずっと一緒にいたい」

「何があっても、絶対つーちゃん信じるから。辛い事あっても、絶対つーちゃんと別れないって約束する」

「うん……」

私の目から涙が溢れた。


「20歳になったら結婚しよう」

「うん……する」


武志は私と結婚したいって言ってくれた。

嬉しい、嬉しいよ。

神様、私に幸せを有難う。

私、もう武志と別れようなんて絶対しない。