この手、あの手。



「鶴賀君おはよ」

「おー……」

鶴賀君は眠たそうに返事した。


「実乃梨! 俺、部活以外ではこれからも4人で飯食べるからな!」

「聖治……!」


良かった。

本当に良かった。


「聖治大好き」

「俺も!」

お互いクスクス笑った。


「なぁ、お前らって幼馴染みというか、友達に戻ったんだよな?」

「ん? 当たり前じゃん」

鶴賀君の質問に聖治が答える。


「じゃあ簡単に好きとか言うなよ。むかつく」

鶴賀君はムスッとして言った。


「へぇー、ヤキモチか」

私はわざと棒読みで言った。


「そんなこと言っていいと思ってんの?」

鶴賀君は上目遣いで私を見てきた。

それ止めてよ……、ドキドキするんだから。