教室の黒板はなぜこんなに大きいのに目に入らないのだろう(笑)

なぜ窓際の席は睡魔がよく訪れるのだろう(笑)

ぼーっとしながら授業を聞き流し、一応必死に睡魔と戦う。

『幸介頼んだ!』

遠くから声が聞こえる。

幸介がボールを蹴りながらゴールのほうへと運ぶ。

幸介の蹴ったボールはキーパーをなんなくクリアしゴールのなかに収まった。

チームメイトから抱きつかれ、女子からはキャーキャーと黄色い声援。

幸介は人を引きつける力がある。

何もしなくても人がよってくる。

女子にもモテるのに男子からも好かれる。

「幸介の彼女になるおんなのひとは幸せだろうな~」

ふと自分で発した言葉に恥ずかしくなる。

『おい。本田』

「はいっ!」

その後クラスの笑いものになったのは言うまでもない。