好きな音。



あちこちから飛んでくる「おかえりなさいませ」。


私は優奈と、3人の〈男女逆転!執事&メイド喫茶〉にいる。


教室はキラキラしてて、眩しいくらいだ。


「おかえりなさいませ!お嬢様♪」
「未来くん!」


ひょっこり現れた彼はメイド姿。


可愛らしい彼にはとても似合っている。


メイクもしてるっぽいから尚更。


私より可愛いのは確定。


完璧な女の子。


「こっちだよー」


ちょいちょいと手招きされて、固まっているであろう優奈の手を引いていた。


空いてる席に座って、渡されたメニューを開く。




「オススメは?」


メニューを見ることなく未来くんに話しかける。


普段より半音高い声に苦笑いしてしまいそうになる。


「オススメはミラクルパフェですっ♪」
「じゃあ、それで!!」
「ありがとうございます」


おいおい、メニューも見づに。


メニューを見たまま半分呆れる。