好きな音。



ポカンと音也くんを見ればニッコニコしてる。

まるで楽しんでるみたいに…。


「あぁ?何で今更」
「いーからいーから♪」


絶対楽しんでる…。


3人の前にぽーいと投げ出され私は3人の前にたった。


初めて出会った日みたいに。


3人は意味不明みたい。

そりゃそうだろうけど。


誤解を解く、チャンス。


「がんばれー」と音也くんが言ってる。


改めて言うのは少し、かなり恥ずかしい。


「えっと、私の名前は」
「………」
「………」
「………」


3人が見てる。


俯いてた顔をあげる。


「あぃか…、紺野 愛歌です」


3人をしっかり視界に捕らえて言った。


瞳を見て言えたことに何だかスッキリした。