何だか心が温かくなって、笑みがこぼれた。
「さーて、今日は劇の練習もないんだから部活行ってきたら?」
「え、そうなの?」
「まだ台本も出来てないからね。やるにもやれねーもん」
「あ、そっかぁ…」
鞄を取りに、教室に入る。
劇の練習がないと、まぁ歌の練習が出来て正直助かる。
ま、初日から劇の練習!なんて言われたらちょっとあれだけど。
ホッとため息をつくと、考えがバレたらしくハハッと笑われた。
私たちが最後だったから、鞄を取って教室に鍵をかけ一緒に廊下を歩いてる。
「それにしても、私がシンデレラって大丈夫かな…」
「だーいじょーぶだって!心配しすぎっ」
「だって私演技なんて、幼稚園からやってないよ?」
「俺も俺もー」
「てゆうか、実行委員二人が主役ってあり?」
「たぶんなし」
「だよね…」


