あまりの痛さにおでこを抑え涙目になっていると、叶夢くんがよしよししてくれた。
「奏、ちょっとは手加減してやれよ」
「自業自得」
「奏のでこぴん痛いんだよー?」
そういって未来くんは奏くんをゲシッと蹴った。
「何すんだよ!」
「自業自得ー」
言い合いしながら歩いていく二人。
「大丈夫?」
いきなり聞かれ叶夢くんの方を見ると、指で自分の指をさしてる。
それが何だか可愛らしくて、ふっと笑ってしまった。
「?」
「あぁ、ごめんね。大丈夫だよ」
「そっか、よかった」
「心配してくれてありがとう」
お礼を言うとニコッと柔らかい笑顔を見せてくれて、歩き出した。
「俺も未来も、奏のでこぴんくらったことあるんだー」
「そーなの?痛いよね」
言いながら少し痛いおでこをさする。


