好きな音。



叶夢くんたちの方を見ずにバサッと言いきった。


私の目線は下はみてない。


頬を片手で掴まれて、奏くんの方を向いてる。

変な顔してる、絶対。


それでもって、下も見れてないけど奏くんも見れてない。


視線はずっと横を向いてる。


怒られる原因は私にあるから逃げようとも思えない。


逃げ道も探さない。



けど、やっぱり怖いっ!


ずっとこっちを見てる奏くんの目を恐ろしく光続けてる。


「さぁ、説明してもらおうか」
「いや、ですね…。本当にくじ運が悪いらしく。や、悪いのは知ってたんですけど…。まさか本当に主役引き当てるなんて思ってなかったのですが…」
「………」
「一番大変な役を引いてしまい…」


目線を奏くんから外したまま、しどろもどろ。

目はずっと泳いでる。