音也くんかぁ。 知らなかったなぁ…。 何で私…、知らなかったんだろ。 話したことない人いるけど、みんな名前分かるのに。 しゃがんだまま考えていると、廊下に音が響く。 校内放送の音だ。 『1年E組宮崎 音也くん、紺野 愛歌さん。至急会議室へ。繰り返します…』 ポカンと顔を見合わせる。 お互い笑ったまま顔をひきつらせて、立ち上がりダッシュで会議室に向かった。