「ちょっ、宮崎くん!?」
「……っ、………くくっ」
「何笑ってるの!?」
「アハハッ、…っハハッ」
泣いてるかと思いきや、爆笑し始める。
な、なんか面白いことあったっけ?
「や、ごめんね愛ちゃん」
「なにが…」
「愛ちゃんたぶん、俺の名前知らないだろーなーって思ってたんだ♪」
「……え!?」
「そしたらまさにその通りだもんなー!!」
ケタケタ笑いだす、宮崎くんをポカンと見ることしかできない。
名前を知らないってことで、笑われるなんてなー。
「愛ちゃん、愛ちゃん」
「ん?」
「……怒った?」
「ううん!全然っ、全く!!」
「そっか」
しゃがみこんだまま、前髪をかきあげてホッとしたように笑う。
やっぱりどこかで…。
「愛ちゃん」
「なに?」
「俺の名前は音也」
「おと、や?」
「そ。宮崎 音也」


