「にしても、3人はホントに人気あるんだね」
「どうして?」
思い出したように言うと、未来くんが不思議そうに聞いてくる。
「いや、さっきから女子たちは三人の話ばっかりだから」
そういうと、二人は困ったように笑う。
「どうしたの?」
「いや、今日は質問攻めだったからね」
「質問攻め?」
「そ」
「vocalが決まってほんと?とかねー」
「ま、そこまでならよかったんだけどな」
そう言う叶夢くんも未来くんも奏くんも、なんだかぐったりしている。
「な、何かあったの?」
「女子の質問攻撃がこぇーんだよ」
「vocal女って、ほんと?とか」
「その子誰?とかね」
「誰でもいーだろって、感じだよな」
その子誰?か…。
もし女子たちに名前を言ってたら…。
そう考えると、少し寒気が走る。


