好きな音。



そう思っていると、歌うところまできた。


すぅっと息を吸う。



「~~~♪」



何でだろう。
まだ2回くらいしか聴いたことないのに、メロディーが、わかる。


楽しいなぁ。










歌い終わって、流れる沈黙。


なんか三人とも怖い顔してるんだけど…。

ちょっと、いや、かなり、おもいっきり歌いすぎた?


ヤバイなぁ…。


そぉっと三人を見ようと顔をあげると、目の前には可愛い男の子。


その目を何かを見つけたみたいにキラキラ輝いている。


な、なに?

てゆうか、いつの間に…。


「やっぱり君だ…。もうこの子で決定だよ!」


そう言ってグルンッと後ろの
男の子二人に話しかけている。

な、なんの、話っ?


「そうだな。いいんじゃないか?奏」


優しそうな男の子が可愛い男の子の言葉に頷きながら、俺様風男の子に聞く。


なんの話かさっぱり分からない。