駅につくと、すぐに電車を降りて近くのゲーセンに向かう。



「さっきはゴメンね。いろいろ言ってなかったこともたくさんあるんだけど・・・。」



そんな明日香の言葉を無視して、健二はゲーセンの中へ入る。



しばらくいると、翔太のことなんて忘れていた。



楽しい。うれしい。もっとここにいたい。



その気持ちだけが明日香の胸の中にあった。



しかし、この夜、最悪なものを目撃してしまう。



「もうそろそろ、帰るか。」



健二の一言で、ゲーセンをでると。




「なんだ。これ・・。」



みると、真っ白い雪がたくさん積もっていた。



「綺麗・・・。」



ここらへんはあまり積もったことがないのに。



こんな雪、翔太と見れたらどんなに幸せだっただろう・・。




「明日香、帰るぞ!!」



そう言って、明日香の手を引く。




ねぇ・・・。翔太、今どこにいる??


今、誰のことを考えてる??



もしかして、明日香のことを少しでも考えてくれているのなら。。。



「おい、今日、帰れねぇかもなぁ・・・。」



嘘・・・。



「じゃあさ、もうゲーセンで朝まで遊んじゃおうよ!!」



朝まで・・・。




ずっと・・・。





「ダメだ。明日香さぁ、お母さん家にいる??迎えにこれたりする??」



迎えにこれたら、帰らないといけない。




「お母さんさぁ、今、いないんだぁ・・。」



嘘・・ついちゃった。



「じゃあ、しょうがねぇかなぁ・・・。」



明日香たちはゲーセンに戻った。



バッ。



健二が明日香の手を引いた。